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君と過ごす午後。

たまには一緒に旅行とか… 気分も変わっていいかもなー…と
考えていた矢先に、くっだらないケンカをした。
少し気まずい感じになって 「もう知らねーよ!」 と思っていても、やっぱりどこか諦めきれない。
さっきまで どこに行こうか と見ていた雑誌のページを 無意識にめくっている自分に気付き、
「…くっそ」 と舌打ちをして 少しイラつく。

…いま口に出来ない謝罪の言葉の代わりに、相手の分までお茶を入れる。
無言で差し出したそれに口をつけてくれたなら、
少しでも「悪かった、ごめん」が伝わるのではないか、と。
この状況でのその行動は 「相手の為にした行為を受け入れた」 という事になる。
…まだ怒っているのなら、彼は絶対に 口をつける事はしないから。

今こんな気持ちでも、やっぱり自分の中は相手の事でいっぱいだ。
ケンカして怒っている時も、嬉しくて胸が一杯の時も、穏やかに過ごす毎日の中でも、考えるのは相手のこと。
自分が居心地が悪いなぁ と感じる時は、相手も同じ その様に感じているということ。
早く仲直りしたいなぁ と思っている時は、相手も同じ様に そう思っているということ。

…さっき入れてくれたお茶を口にしてから、旅行の話を振ってみようか。



ケンカして口をきかなくても、
一緒の空間に居れるという事は、お互いがどこかしら相手に対して「悪かったな」と思う部分があって
仲直り出来るタイミングを図っているという事なんだろうなぁ とかいう妄想。
「売り言葉に買い言葉」 「引くに引けない」 「意地を張る」
お互い「少し大人気無かったかな」と思っているといい。

状況にもよるだろうけれど、
頭を冷やす時以外は 離れ過ぎない方がいい。
一緒に生活していても、お互いの仕事の都合ですれ違いは ざらにある訳だし、そんな事はしょっちゅうだ。
そばにいないと、沢山の仲直りが出来る機会を見送ってしまう事になりそうだし、
離れていれば その分気まずさも増えていく。
近くにいれば 伝わる事って多いと思う。

…と言うか、向かい合わないでも背中越しで相手に接触出来ると言うのなら、
それはもう仲直り出来ているという事だよなぁ…w
なんだかんだで 仲良しさんな2人が良い。